日々の色々-from 2004-

2004年からはてなダイアリーでブログを書いてきました。2018年11月はてなブログに引越し。タイトルも変えました。尚、行政書士は2020年3月末にやめています。

法律・制度

夫婦別姓訴訟ー東京地裁判決

サイボウズの青野慶久社長が戸籍法の観点から訴えたいわゆる夫婦別姓訴訟の第一審判決が東京地裁で25日にあり、棄却となりました。これについては www.huffingtonpost.jp などを御覧ください。控訴するそうなので、今度は東京高裁に場を移します。 この判決…

夫婦別姓訴訟続々登場

前に書いた戸籍法絡みの夫婦別姓訴訟の後、5月10日に、3つの第二次夫婦別姓訴訟が提起されているのですが、更に今回、ドキュメンタリー映画監督・想田和弘さんと、プロデューサーの柏木規与子さんが、婚姻関係確認等訴訟を提起しました。(両方の裁判と…

夫婦別姓訴訟がまた

最高裁が夫婦同姓を定めた民法750条を合憲としてから、もう少しで2年になります。衆議院選挙は自民党が圧勝ですから、いつまで経っても選択的夫婦別姓制度はできるわけがありません。しかし、働く女性を中心に旧姓の通称使用が広まっているので、政府は小手…

赤の他人で一つの戸籍

世の中、「戸籍=家族」と思い込んでいて戸籍制度がさも大切なように主張する方がいますが、戸籍と家族が不一致な例はたくさんあります。今までにも幾つか書いてきましたが、最近見た事例で完全に赤の他人だけでできている戸籍がありました。 その例では、A…

旧姓使用は男性にやってもらって(^-^)

前回書いた、東京地裁の判決。「時代遅れ」と書いている新聞がありました。「旧姓を仕事で使えない」のが時代遅れ。確かにかなりこの慣習は広まりましたからね。でも、本当は結婚時にどちらかに改姓を強いることが時代遅れなのですけど。女性が結婚で、夫の…

旧姓の通称使用についての東京地裁判決

昨日、一つの判決が出ました。新聞記事はこちらをご覧ください。 日大三中・三高の女性教員は、こちらの学校に就職してから結婚改姓したけど、普段は生徒からは旧姓で呼ばれているし、旧姓で積み上げてきた仕事の実績もある。しかし、学校は時間割表や学校か…

旧姓使用を推進する不思議な国

もう一か月ほど前のニュースになりますが、国が策定する「女性活躍加速のための重点方針」で、住民票やマイナンバーカードに旧姓を併記できるようにする、という話がありました。 何が何でも選択的夫婦別姓制度を阻止し、旧姓も使えるようにして矛先をかわそ…

夫婦同姓の強制は合憲判断

もう判決が出たのが一昨日なので、色々な記事を読まれている方も多いかと思います。 違憲訴訟は難しいのは承知しています。今回は、女性の再婚禁止期間の違憲訴訟と抱き合わせみたいになって、こちらは100日を超える部分は違憲となりました。(100日ま…

自民党の考える家族の絆

伝統的な家族の絆を守るための政策を検討している自民党の特命委員会が、来年度の税制改正に向けて提言をまとめたそうです。NHKニュース これには二つの内容があるのですが、その内の一つが配偶者控除の代わりに「夫婦控除」というものを設け、法律婚夫婦…

戸籍の誤解を解く

今年も既に半月が過ぎてしまいました。当初の予定では一週間に一回程度は更新しようと思っていたのですが^^; 取りあえず、今年は戸籍の話から始めたいと思います。戸籍は何かないと(結婚や離婚、相続など)なかなか自分の戸籍であっても見たりしないもので…

先週は

12月4日に、民法が改正され、ようやく婚外子の相続分差別の規定が無くなりました。待ちに待った改正です。9月5日以降に開始された相続にさかのぼって適用されます。しかし、戸籍法は保守派の反対にあい改正されませんでした。出生届に嫡出子か非嫡出子かをチ…

婚外子差別最高裁で違憲判断

昨日のこのニュースは、各テレビ局のニュースや新聞で大きく取り上げられていました。婚外子に対する相続分が婚内子の半分という民法の規定が、憲法に違反するということで、高裁に差し戻しになりました。ただ、今回の裁判が違憲ということになっただけで、…

夫婦別姓訴訟第一審判決

5月29日に東京地裁で原告側請求棄却の判決が出ました。因みに私は、原告のお一人に、この訴訟に参加しないかと打診されたことがあります。私自身は夫婦別姓制度を待っているわけではなかったためお断りしましたが拙著、『「事実婚」のホントのことがわか…

スウェーデンの夫婦別姓と子供の姓

先日、大阪大学大学院教授、高橋美恵子氏の講演を聞いてきました。 スウェーデンで12年以上暮らし、スウェーデンの方とサムボ(法律で定められた同棲・事実婚)をし、スウェーデンと日本のジェンダーと平等を研究テーマにされている方です。色々面白い話が…

戸籍に振り回されないで

最近いただいたコメントを読んで、戸籍制度というのは本当に誤解されているとつくづく思いました。前にも簡単に書いたことがありますが、再度説明します。そのコメントをされた方(Aさん)は、離婚歴のある人(Bさん)と結婚し、Bさんの氏を選択しようとして…

結婚を増やすために

新年おめでとうございます。本日から業務を開始しておりますが、実は正月に飲みすぎ食べすぎで体調を崩して体重が2キロ減り、まだ身体がフラフラしています^_^;。明日には戻るかと思うのですが。このお正月、実家で親の話を聞いていますと、30代40代の親戚や…

民法改正案

法務省が選択的夫婦別姓などの改正案概要を出しましたが、それは1996年に法制審議会が答申した民法改正要綱と同じです。そこから一歩も進まず、自民党がずーっと店ざらしにしてきたものです。今回は亀井静香金融・郵政担当相が反対を言いまくっています…

夫婦別姓と国際結婚・離婚

日本人同士の夫婦別姓の制度は認められていないけれども、現状国際結婚は原則夫婦別姓です。それは、外国人には日本の戸籍が無いからです。戸籍は日本人にしか作られません。ただ、6ヶ月以内の届出やそれ以後は家裁に許可をもらって、相手の姓や、家裁の許可…

戸籍制度について前回書いたら

アクセスがすごく増えたので驚きました!(こういうテーマは過剰に反応する方が多いですね) コメントも幾つかいただきましたが、申し訳ないけどその内の幾つかは掲載はいたしません。私は自分のブログで討論する気は無いのです。 コメントのうちのいくつか…

戸籍制度廃止への動き

このブログでも何度か戸籍制度の困った面を書いてきましたが、廃止への動きがあるようです。http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090920AT3S1901019092009.html民主党の議員による戸籍制度の廃止をめざす議員連盟が来月発足とか。 はっきり言って、大きく期…

国連女性差別撤廃委員会から勧告

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090821dde001040018000c.htmlというニュース。 勧告内容は▽民法733条の女性のみ離婚後6ヶ月の待婚期間の撤廃 ▽性別による結婚可能年齢差の解消 ▽男女の役割や責任を巡る旧態依然とした考えをなくすための教育の徹…

裁判員制度

いよいよ、21日から開始されますね。 私は候補にはなっていません。ところで、最高裁判所が作った裁判員制度広報用映画「裁判員−選ばれ、そして見えてきたもの」というDVDを貰ったので、今日見てみたのです。ドラマ仕立てで、広報映画だから無論内容に期…

秋葉原通り魔事件

昨日の夜、夫と何だかいつもより人出が少ない京王線府中駅のあたりを歩きながら、「こういうところでは出ないよね。人まばらだし。」「でも、荒川沖でも事件起きるくらいだからわからないし。」「刃物持った人には後ろからタックルかな?」とか「警察はタッ…

国籍法違憲判決

前回、猫の里親募集を載せましたが、一週間で4匹全て貰い手が決まりました。一匹は私の知人に、そしてこのブログとミクシィの里親募集のコミュに載せたらすぐに希望者が出てくるという嬉しい事態。こういう時はネットの威力は素晴らしいと思います。 さてさ…

郵便認証司

郵政民営化に伴い公務員から会社員になった郵便局員が、内容証明郵便と特別送達の認証ができるように新たに設けられた国家資格が、郵便認証司です。この資格を取るために試験があるわけではなく、推薦によって総務大臣が任命するだけです。さて、このような…

戸籍の続柄

まだ、双子の息子たちが小さかった頃、二人を連れて歩くと見ず知らずの人に必ず聞かれたこと、それは「どっちがお兄ちゃん?」(皆さんも聞いたことあるんじゃないでしょうか。)私のその時の気持ちはと言うと「また、きたー。」私としては、たまたまお腹の…

戸籍制度の時代遅れなところ

先日、離婚届の提出を依頼されて、都内某区役所まで出しに行きました。除籍される方の方は、親の戸籍に戻ることを希望。それで、その親の戸籍に復籍するのにどれくらいかかるかと聞いたところ、一週間から10日かかるという答えが返ってきた。まっ、それは…

戸籍の無い子にも住民票を

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070601-00000007-maip-soci昨日の東京地裁の判決は現実的な視点から出た良い判決でした。戸籍が無ければ住民票が作れないというのは、行政の建て前主義の表れみたいなものです。戸籍と住民票というのは別な性質のものな…

離婚後に生まれた子の父は

民法という法律は、1898(明治31)年に施行された法律です。その後戦後の大改正他、何度も改正され、今に至っているのですが、中身が変わっていない条文もあるわけです。その中の一つに、「婚姻の解消から300日以内に生まれた子は婚姻中に懐胎したものと推定…

慰謝料はどんな時に請求できるのか

離婚や不倫に限らず、「慰謝料を請求したい。」という相談はしばしば受けます。慰謝料とは何かについては、 昨年の8月3日にも書いてありますが、精神的損害に対して支払われるものです。 また例えば、同じ事をされてもショックを受ける人と受けない人がいま…