日々の色々-from 2004-

2004年からはてなダイアリーでブログを書いてきました。2018年11月はてなブログに引越し。タイトルも変えました。尚、行政書士は2020年3月末にやめています。

旧姓使用は男性にやってもらって(^-^)

前回書いた、東京地裁の判決。「時代遅れ」と書いている新聞がありました。「旧姓を仕事で使えない」のが時代遅れ。確かにかなりこの慣習は広まりましたからね。でも、本当は結婚時にどちらかに改姓を強いることが時代遅れなのですけど。

女性が結婚で、夫の姓に改姓する割合は96%(2014年)。1975年は98.8%だったことを考えると、これでも少しは減っています。


しかし、何で女性ばかりが相変わらず改姓するのでしょうね?
そもそも選択的夫婦別姓制度がいつまでも実現しない裏には、男性の「女性が改姓するからいいや」という意識が絶対にあるからだと思います。


女性が「改姓はしたくない」と言うと、どういうことが起こるのでしょう。

まず、男性が「自分も絶対に改姓したくない」と言い出すでしょう。このハードルがかなり高い。結婚したいという気持ちの方が強いとここでまずくじけてしまいがちです。何で男性は改姓したくないのでしょう。そもそも結婚で改姓するなんてことを考えてみたことも無かったからだと思います。特に長男ですと、「自分が家を守らねば」という意識を親から埋め込まれている人も多いですし。あとは、メンツ。私から見るとメンツが大事な男性は格好悪いのですけど。「男の結婚改姓ってイケている」って思わせる作戦が必要かもしれません。

それから男性が姓を変えると「婿養子」になると思い込んでいる人が非常に多いのですが、これは間違いです。姓を変えるだけでは養子にはなりません。そこは誤解無きように。


仮に男性が「自分が改姓してもいい」と言ったとしても、次に出てくるのが男性の親。男性が長男だったりすると「**家を絶やすことはなりませぬ」という話がよく出てくる。「**家」がどれほど立派な家かはわかりませんが。これはかなり面倒臭い。「誰が墓守するのか」とか言い出しますし。いや、姓が違っても墓守はできますし、そもそも今の時代、どんどん無縁墓が増えていますし、これからは共同墓地の時代でしょう。

そこで男性が、断固として親に立ち向かえないのです、多くの場合。しかしここで女性も例えば一人っ子で親が「うちの家がー」と言い出すと、本当もう収拾つかないですね。その結果、どちらの姓も選べずにそのまま事実婚になってしまった夫婦もありました。この「家意識」。戦前の家制度がその元凶ですが、なかなか人の意識を変えるのには時間がかかります。


でも、女性が改姓を拒まないといつまでも現状は変わらないのですよ。でも、なかなかそれができない。何しろまず「結婚」が大事ですから。しかし、「旧姓使用でいいや」と思っている女性(男性も)は旧姓使用の面倒臭さが多分わかっていないと思います。「旧姓使用でいいじゃん」ともし、男性が言うなら「それなら貴方がそれをやってよ」と男性に言ってほしいですね。

男性で通称使用で苦労されている方ももちろんいます。

こちらの方は大学教員で、通称使用をしていて、果敢に行政と渡り合って通称の旧姓のサインが載ったでパスポートを作っています。でも、こういう風に戦いが必要なのですよね、しばしば。
「■通称姓サイン入りのパスポートを取得するまで」


こちらのサイボウズの社長も旧姓使用で色々発信している方ですね。
「名前なんて絶対多様化する」──妻氏婚を選んだ社長の未来予測


この中で、私が甚く同意するのが「夫婦仲が悪くなったときに、『相手の名前をつけてあげたのに!』というのが、自分のなかでよみがえってくるんです」というくだり。これって本当にそうだと思うのですよ。「変えてあげたのに。もっとありがたがって当然だろ」っていう意識って当たり前に出てくるはずです。これを変えてあげた女性ももっと言うべきなのです。

こうやって男性が発信する意義はかなり大きいと思います。男性の意識を変える意味でも。

だから、女性は結婚の際に「自分の姓は変えたくない。あなたが変えて旧姓使用でもして」って言ってほしいのですよね。


そして話がまとまらなければ取りあえず事実婚にしてみてください。
その時はご相談お待ちしています。!(^^)!


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