日々の色々-from 2004-

2004年からはてなダイアリーでブログを書いてきました。2018年11月はてなブログに引越し。タイトルも変えました。尚、行政書士は2020年3月末にやめています。

夫婦別姓訴訟ー東京地裁判決

サイボウズの青野慶久社長が戸籍法の観点から訴えたいわゆる夫婦別姓訴訟の第一審判決が東京地裁で25日にあり、棄却となりました。これについては

www.huffingtonpost.jp

などを御覧ください。控訴するそうなので、今度は東京高裁に場を移します。

 

この判決について、代理人弁護士の作花知志弁護士がブログで何か書くかなーと思って様子を見ていたのですが、まだのようですので理論的な話は置いておいて、取り敢えず私が思うことを書きます。

 

この作花弁護士が考えた、戸籍法の観点からの訴訟提起はなかなか面白い視点なのですが、東京地裁は「そんな話は聞きたくない」という感じの判決だったようです。上の記事で青野さんも「論理的に考えれば違憲なのに」と言っていますが、無難な判決を書いておけば間違いないというのが下級裁判所の裁判官の心理なのではないかと思います。画期的な判決を書くと上に睨まれてしまいますものね。

 

この選択的夫婦別姓制度はどうしていつまでもできないのか?(私自身がこれに関わるようになってからでも既に30年以上経っています)それはこの婚姻時に夫婦の片方が改姓する制度が男性に都合が良い制度だからだと私は思います。何しろ、婚姻時に96%の女性が改姓するので、男性には今のままが一番良いのです。既得権者は、その既得権益を捨てたくありません。そして政治家は殆ど男性。

 

女性の政治家率が低いままだと、男性に有利で女性に不利な制度はいつまでもそのままです。日本が戦争に負けていなければこの国は今でも女性に参政権が無かったかもしれません(苦笑)。そういうことなのです。選択的夫婦別姓制度ができないというのは。

 

日本は男性優位社会。ようやくセクハラが問題視されるようになってきましたがまだまだです。この男性優位社会に私は最近ますます嫌気がさしています。

 

それはさておき、この夫婦同姓を強制する国は今や殆どありません。未だにそんなことやっているの?とびっくりされることなんですよ。こういうことで先進国にならないと尊敬される国にはならないと思います。

 

この夫婦別姓に関する訴訟はまだ他の方も現在やっていますので、裁判所も少しは社会や世界を見て判決を出してほしいものですね。

 

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