日々の色々-from 2004-

2004年からはてなダイアリーでブログを書いてきました。2018年11月はてなブログに引越し。タイトルも変えました。尚、行政書士は2020年3月末にやめています。

映画「万引き家族」

話題のカンヌ国際映画祭パルムドール受賞、是枝裕和監督の「万引き家族」を観てきました。是枝監督の作品は、これまでにも「そして父になる」「海街diary」「海よりもまだ深く」の3本は観ています。(ちなみに「誰も知らない」は、辛そうなので見ていません)


さて、ここからは少しネタバレがありますので、ご注意下さい。



万引き家族」は、「疑似家族」の話です。血の繋がりのない親子や姉妹、兄妹。事実婚の夫婦には過去に後ろ暗い事件があり(この夫婦は何で事実婚なのかはわからなかったのですけど)、住んでいる家は、どういう関係かはわからないけどある老女の小さな家で、老女は世間的には一人暮らしと思われている。子どもたちはどこからか連れてきてしまった子ども。


みんなで海水浴に出かけたり、楽しく家族をやっているのですが、ある事件によって、隠していたある犯罪がバレそうになると、子ども一人を見限って逃げようとします。そこが家族の終わりでした。疑似家族の限界でもあったわけです。


この家族は、万引き以外の犯罪もしています。もし、この家族に犯罪が無く(子どもは養子でも良かったわけですし)まっとうなお金があったならば、それはそれでこのままずっと楽しく暮らしていけそうでした。


世の中、血の繋がりがあっても、子どもや老人を虐待したりすることを考えれば、血縁が家族の絶対条件ではないのは、みんな何となく思っていることです。だからって他人同士で家族が作れる?と思うところでしょうが、結婚なんかも所詮他人同士で試しに家族を作ってみる行為なのですから、そこに血の繋がりがない家族が増えてもそれもまたありかも、と思わせられる話でした。


でも、血の繋がりが無い子供だから見限って逃げようとしたのではないか、と思う方もいるかと思います。これは私がかつて学生時代にボランティアで通っていた養護施設にいた子の話ですが、その子の親はその子だけを残して(他の子は連れて)ある日蒸発してしまったそうです。血がつながっていてもそういう選択をする親も現実にはいるのです。血がすべてではありません。


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夫婦別姓訴訟続々登場

前に書いた戸籍法絡みの夫婦別姓訴訟の後、5月10日に、3つの第二次夫婦別姓訴訟が提起されているのですが、更に今回、ドキュメンタリー映画監督・想田和弘さんと、プロデューサーの柏木規与子さんが、婚姻関係確認等訴訟を提起しました。(両方の裁判とも詳しくは「別姓訴訟を支える会」のサイトをご覧ください〉


お二人はアメリカ在住で、1997年にアメリカで現地法に則って結婚しています。アメリカでの結婚なら日本の結婚には当たらないと考えられるかもしれませんが、日本には「法の適用に関する通則法」という法律があります。これは国際私法という分野の法律で、例えばある人が外国でした行為について、どこの国の法律を適用するかを決めたものです。

その法律の
第二十四条 婚姻の成立は、各当事者につき、その本国法による。
2 婚姻の方式は、婚姻挙行地の法による。

というのがあります。この場合、お二人とも日本人ですので、本国法は日本の法律ということになります。
そして、婚姻挙行地アメリカの方式に則り婚姻はしているわけです。アメリカには戸籍はありませんから、夫婦の氏を決める必要はありません(つまり同姓にする必要はない)。


日本の婚姻は届出主義なので、婚姻の届出が必要です。そこでお二人は別姓で届出を試みたが、不受理。
不受理ですと、戸籍に記載されないため二人の婚姻を日本で証明できない、ということになります。


婚姻はしているのに、婚姻届は受理されない。しかし、「婚姻していることは間違いないですよね?」という確認を求めているのが今回の訴訟です。

もし、判決で確認されれば、判決書が公的証明書になり得ます。それで、相続などの手続きも当然できることになるかと思います。


今回の訴訟は、法的に既に結婚しているのに、というところから始めるので、他の夫婦別姓訴訟とは方向性が違います。


法の矛盾を突いていますから、裁判所がどう判断するのか非常に楽しみです。戸籍の届出をせずに婚姻が証明されるのでしたら、婚姻時に無理に同じ氏にする必要が無いことになるわけですし。

まあ、元々日本人と外国人の国際結婚でしたら夫婦別姓は法的に認められているのですから、同氏にこだわるなんて、今どき馬鹿げたことです。

時代を動いているというのに、一体何で日本だけいつまでも夫婦同姓に拘っているのか、私にはさっぱりわかりません。


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立川志の輔一門会@府中の森芸術劇場


落語好きになって11年。そんなに昔からではありません。何ではっきりわかっているかといいますと、きっかけが映画「しゃべれどもしゃべれども」だからです。この映画は2007年公開。この映画を結構気にいって、DVDも購入し何度も観ました。その中で伊東四朗さん演ずる師匠が演るのが「火焔太鼓」。何度も見て、出だしは覚えたほどです。

伊東四朗さん、結構うまいなと思って元々落語好きの夫に話すと、いやいやプロはそんなものではない、と言って聞かされたのが亡き古今亭志ん朝の「火焔太鼓」のCD。凄いプロって!と思いましたね(志ん朝さんが高度プロフェッショナルだというのは、後々沢山聞いてわかることなのですが)。

そこからハマって、毎日のように動画を見たり、落語会に出かけたり、で今に至るわけですけど、今は好きな人しか行きません。志の輔師匠と、桂文珍師匠。時々柳家小三治師匠と柳家三三師匠。

どれもチケット取るのが大変な人ばかり。志の輔師匠がパルコ劇場でやっていた一ヶ月公演は、一度も取れたこと無いでですし。

昨日の一門会は、一門会ゆえ師匠は一席限りで少し残念なのだけど、昨年は弟子も素晴らしい出来でかなり満足しました。今年はと言えば、弟子は昼夜逆で見たかった志の八、志の春には会えず少々残念でしたが。でも、色物のタブレット純さんというのが、マヒナスターズのボーカルだったとかで、その歌声と喋りのギャップで大受けでした。

志の輔師匠はと言えば、昼も夜も「小間物屋政談」。初めて聞く噺です。師匠も演る人がほとんどいないと言っていましたね。話は面白く、師匠の古典は年々素晴らしくなってきた気がします。次回は都会でやる独演会に行きたいところです。

SNSの悩ましさ

SNSソーシャル・ネットワーキング・サービス)と言えば、FacebookTwitterInstagram。私もどれも一応やっています。SNSとブログの違いと言えば、ブログはコメントでやり取りすることはあっても基本、発信者がそのまま発信したことを積み上げていくもの、に対してSNSは友達との相互フォローであったり、やり取りしたり、まあ知り合いと緩やかにつながっているところでしょうか。

インターネットの結構初期の頃からインターネットをやっていた私は、もちろんインターネット全般大好きです。

最初にはまったのは、メーリングリスト。双子の親の集まりで情報交換が主目的で毎日多数のメールが流れてきましたし、私も発信していました。


その次は今でももちろんある、mixiのコミュニティ。これも自分が関心のあるコミュニティに参加して投稿もよくしていました。ツイッターの興隆と共にmixiのコミュは廃れていきましたが、今でも熱心なファンに支えられているコミュニティはあります。このコミュニティの長所は、純粋にあるテーマで情報交換ができることです。もちろん口論などもありますが、あるテーマの元に集まっているので、それ以外の情報は流れません。


さて、その次に私がはまったのはTwitterです。これは当初は知らない人にコメントを投げかけて知り合いになったり、似た考えの人とつながりを持てたりと、非常に楽しいものでしたけど、最近は知らない人にいきなりコメントするのは避けられる傾向にあります。

Twitterでも同じ趣味の人をフォローしたりすれば情報が得られてmixiの衰退後はこれで情報収集することも多いのですが、欠点はあるテーマで集まったコミュニティではないので、全く違う分野のツイートも流れること。同じ趣味で有益情報が得られて良いなーと思っても、いきなり政治や思想信条のツイートが流れると「あーこの人こういう考えなんだ」とげんなりするとか。

さてSNSの一方の雄、Facebookは、一般的には友達とつながることが多いものです。これで昔の知り合いに巡り会えたり、ととっても役立ったことは確かですけど、どうしても流れるのは食べたもの、旅行、時々政治的なシェアとかうーんというところ。私も旅行するとちょっと書いたりしますが、旅行って自慢にも取られそうだし、とか心配して何のためにあるのだかと思います。

Instagramは、「インスタ映え」という言葉が表す通り、素敵な写真がメインテーマ。しかし、どうしても美味しそうな料理とか、やはりどこか自慢大会にもなりがちです。

というわけで、私も色々なところに分散して日々の出来事を書いているのですが、やっぱり自慢大会と捉えられにくいブログに書くのが一番気楽かな、と最近思います。ブログなら検索で見つけた人がやってきてそれが旅行記事だったら行く時の参考になったりしますし、知らない人の旅行記事だと自慢に受け取られにくいですから。


このブログは、仕事に関係することを書いた方が良いかなと思って、それ以外のことを別なブログに書いてみた時期もあったのですが、いくつもブログを持つというのもやはり面倒なものです。毎回更新の度に読んでくださる方もいるようですが、大体は検索でたどり着く方だと思うので、これからはそういう日々の旅行記などもこちらのブログに集約していこうかなと思っています。

ブログって一時ほどは栄えていないですけど、アメーバブログのように有名人に書かせているのとかはそれなりに人気あるみたいですしね。

やたら旅行記が多いと思われるかもしれませんが、私は「旅をするために生きている」というところがかなり強いですし、日本百名城巡りもやっているので、城巡りの記事も多いです。あとは落語やコンサートなどなど、その辺は興味が無ければ飛ばしていただければ良いだけかと思います。その辺りが何でも流れてきてしまうSNSとは違いますよね。


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マッチングサイト

週刊文春で、ルポライター内澤旬子さんが、「ストーカーとの700日戦争」というドキュメントを連載しています。今週号で第三回。私は普段、定期的に雑誌を購読することは無いのですが、元々内澤さんが書くものが好きということと、700日もかかったストーカーとの戦いというのに俄然興味が湧き、最初から続けて読んでいます。


内澤さんは交際していた相手に交際を断ったところ、相手がストーカー化し、警察に相談に行きました。そこでわかったのはその男の名前は偽名であることと、何かしら前科?があるらしいということ。


そしてこの男と知り合ったのは、ヤフーパートナーというマッチングサイト。ちょっとこのサイトを見てみました。「安全の仕組み」ということで、「プロフィールは全て審査済み」、「公的証明書の確認」と書かれています。


しかし、内澤さんが知り合った男性は偽名だったという事実。まあ、ネット以外のところで知り合った人だって素性がわからないこともありますから、マッチングサイトだけが危険とは言えないと思いますが、証明書の提示くらいでは絶対に安全ではないというのもまた確かなのです。

私だって独身だったら、マッチングサイトに試しに登録してみると思います(だって、どんな人が現れるかちょっと楽しみじゃないですか)。


けれどもだれの紹介でもなく、共有コミュニティも無い、全く素性のわからない人と交際するというのは、かなり危険を伴うことだというのは、認識すべきことだと改めて思いました。

この連載はどう決着がつくのか、起こっていることは危ないことですが、読む方としては楽しみな展開になっています。


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偉い人は誰

一ヶ月以上ぶりのブログですが、元気にやっています。暖かくなったら仕事がバタバタと来て、尚且つ日本語のオンライン講師も始めたので、あたふたしていました。

あたふたしていると言えば国会でして、森友問題の文書改ざんとか、加計問題はまだまだ闇の中。役人の忖度で日本は潰れるんじゃないかと思うほどです。財務省の官僚と言えば、成績超優秀な人達の集まりのはずですけど、正義より保身というのはみんな同じなのでしょうね。こういう風に役人が政権の言いなりになるのを見ると、政権が戦争に向かえば一丸となって戦争に向かっていきそうで怖いです。


そこで最近よく考えるのは偉い人は誰なのか?ということ。

偉いには

1.地位が高い(総理大臣とか社長とか、そこまでいかなくてもある程度の地位にあること)
2.業績が立派(素晴らしい研究をしてノーベル賞を取るとか、オリンピックでメダルを取るとか)
3.人格が立派


の3つがあるかなと思っています。1番の偉くなって人格も兼ね備えている人というのはそう多くはないのではないでしょうか。人格者だと、この世の中偉くなれない仕組みなのではないかと思います。また、偉くなる人は2番の業績とはある意味違う業績が立派なのかもしれません。それはその人がいるグループにとっては立派な業績。つまり社長になるにはその会社にとって立派な業績を上げることが必要ですから、そのグループにいない人にとっては害になることもあるわけです。

もちろん、1番と2番は両方兼ね備えられることも少なくないと思います。素晴らしい研究で大学教授になるとかは、その一つですね。


ただ、2番の素晴らしい業績がある場合、多くは日々そのことに没頭しているので、それ以外のことはだめだったりする人は少なくないと思います。私は素晴らしい業績を上げて注目されている人を見るたびに、裏の生活はどうなっているのかと思ってしまいます。

日々暮らしは、家事と言われる雑事に覆われています。それをお手伝いさんを雇って外注するのなら、それはそれで良いのかもしれませんが、内助の功などという無償労働者がいるから上げられる素晴らしい業績、得られる地位。業績が立派であってもどうなのでしょうね、それって。


それなら3番は簡単かと言えば、バランス良く人格者というのはなかなか難しいことのように思います。例えばボランティア活動に力を入れているからといって、性格が良いとは限りませんし、外では立派な振る舞いの人でも家では身勝手な人もいます。


つまるところ、どんな人が偉いのかって難しいですよね。

そして、全方向に立派な人というのに私は会ったことがないので、死ぬまでに一度そういう方にお会いしてみたいと思っています。誰か素晴らしく立派な方がいらしたら是非紹介して下さい。


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夫婦別姓制度に反対する人って

私の家の周りでは、今、梅が満開を過ぎたところです。今年は桜の開花も早いとか。


昼間が長くなり、春めいてくるこの時期は、卒業の季節でもあり、そしてもうすぐ、就職・新入学・進級。わくわくしますし、そのわくわく感と、この少しずつ暖かくなって、春が近づく感じがあまりにマッチしていて、年度始めを9月にもってくることは考えられない私です。

というのを夫に話したところ、夫婦別姓に反対する人もそうなのではないかと。

結婚する=姓が同じになる。それが当たり前だし、そうなることにワクワクしているのに………。だから、夫婦別姓反対!と。


もちろん、そういう人は少なからずいるかと思います。夫婦同姓制度は、明治政府になってからヨーロッパをならってできた制度で、長い日本の歴史から見れば割りと最近のことです。でも、この制度にすっかり絡め取られてしまって、やれ「子どもが可哀想」だの、「家族の一体感が」などど言う人が国会議員にも多数いて、いつまで経っても選択的夫婦別姓制度の埒が明かないのは、周知の事実です。


自分がなじんだことと違うことに対し、嫌だなと思うのは心情的にはよくわかります。

でも、長年なじんだ自分の姓を何で結婚によって変えなければならないのか(それも一方のみ)、それもおかしなことなのです。現代においてはそれは人権侵害にもあたるのではないかと思っています。


夫婦別姓制度は、選択的と頭に付くので、別姓を選択したいカップルだけに適用する制度です。

でも、自分は姓を変えたくないけど、姓は一緒がいい。でも相手が改姓が嫌だと言ったらどうしよう、とか、息子の相手が改姓は嫌だと言ったらどうしようという人がこの制度に反対しているのではないかと思います(両方とも結婚相手の人権を無視した自分のわがままだということに気づいてほしいですが)。


調査でも年々選択的夫婦別姓制度の支持率は上がっています。裁判も複数始まりますし、この制度が導入されるのは時間の問題だと思っています。


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