日々の色々-from 2004-

2004年からはてなダイアリーでブログを書いてきました。2018年11月はてなブログに引越し。タイトルも変えました。尚、行政書士は2020年3月末にやめています。

なあなあの功罪

例えば、夫の不倫がわかると双方の親兄弟姉妹を巻き込んでの大騒動になることがあります。
この時の周りの反応というのが、夫婦関係に大きな影響を与えます。

妻側の親族が「別れた方が良い」と言うか「子どものために我慢しろ」、「今回は大目に見たら」と言うか、はたまた夫側の親族が「申し訳ない」と言うか「大したことじゃない」、「ちょっとした間違い」と言うかではその後の展開は違ったものになります。

ここで双方の親が離婚だけは避けようと思うと、どういうことを言うでしょうか。


妻側はとかく「彼も反省しているようだし、許したら。」
      「子どもに父親がいないなんて可愛そうよ。」となだめ、更には責めにかかるでしょう。実家に戻っていようものなら「ここは貴女の家じゃないから、帰りなさい。」と強く促されることもあるかもしれません。


夫側はと言えば「もうしないと言っているから水に流してやってくれ。」

妻がいつまでも拘っているとしまいには、「いつまで怒っているんだ。」くらいのことまで言われてしまう始末。

ここで妻に自立できる収入があれば、妻もかなり強気に出られるのですが、収入が少ない場合、実際には自分の親が味方になってくれないと全く身動きが取れなくなってしまいます。

現実問題である経済的なことは、子どものこと以上に大きな足かせになります。
それで何となく不倫も徹底追及できずに不完全燃焼のまま元の鞘に収まることになります。双方の親はやれやれ一安心。

しかし、その後の夫婦仲はどうなるでしょう。
夫が真実を語り、悔いて態度を改めるなら夫婦再生へ向かうことができると思います。

しかし、夫が事実を誤魔化したり、相変わらずの態度であったりするなら、妻はこの不愉快なことを決して忘れることはできません。一度不信感を持ってしまうとそれを払拭できるのは、誠実な態度のみであるというのに。

これが熟年離婚になる大きな要因の一つです。
その場を取りあえずなあなあで収めても、収まるように見えたのはその場だけなのです。
その時に離婚しないで済んだのは、ある面確かに良かったかもしれません。子どもにも十分な教育をできて、離婚に向けて蓄えもできますから。

ただ、教育ができたこと以外は子どもに良かったのかどうかはわからないです。夫婦の不仲は子どもの心に影を落とします。不仲なくらいなら、別に住んでくれた方が子どもの気持ちは穏やかかもしれないのですから。

なあなあが当人や家族にとって幸せになるのかどうかは、難しいことだと思います。