子どもとの面会交流実現のために家裁が親権者変更の決定
離婚後、子どもを養育しない親が子どもになかなか会わせてもらえない、というのはよくある話です。
基本的には夫婦の不仲により離婚となったわけですから、二度と会いたくない、ひいては子どもも会わせたくないということになりがちです。
そんな中、福岡家裁がある意味珍しい決定をしました。
養育監護(実際に子どもと一緒に住んで面倒をみる)権者は母親のまま、法的な親権者だけを父に変更するというものです。
ここでは7歳の子どもが父親との面会を嫌がるようになって会えなくなっていますが、その子どもの意向は母親に対する忠誠心のためであって、本当は父親に会いたいと思っているという家裁の観察結果によります。
面会交流を実現するために、家裁はこのような決定をしたわけですが、これで本当に父と子の面会が実現できるのかどうかは、何とも言えないのではないかと思います。
ただ、既に離婚で傷ついているはずの子どもの気持ちに、両親が寄り添ってくれればと願わずにはいられません。