日々の色々-from 2004-

2004年からはてなダイアリーでブログを書いてきました。2018年11月はてなブログに引越し。タイトルも変えました。尚、行政書士は2020年3月末にやめています。

弁護士の増員

司法試験の年間合格者数を3000人程度にする件で、地方の弁護士会から反対決議が幾つか出ているようですが、全体の仕事量が増えなくて人数だけ増えるのであれば、反対するのはある意味当然です。しかし地方都市には裁判所の支部はあっても弁護士がいないところが多々あって、離婚したくても依頼を引き受けてくれる弁護士がいない、という相談を受けたことがあります。月に一度県庁所在地から弁護士がやってくるが、片道2時間もかかるような町の仕事は引き受けられないとか。幾ら人数が増えても、みんな大都市志向だったら意味が無いですよね。

合格者数の増加により、質の低下が心配されていますが、そりゃ数が増えれば質が下がるのもある意味当たり前。怖いのは単なる質の低下以上に、悪質な弁護士が増えることです。既に就職できない司法修習生が話題なっていますが、就職できなければいきなり開業する人もたくさんいるでしょう。

本来、弁護士は依頼者の利益を一番に考えるべきだと思いますけれども、生活がかかってくれば自分の利益の方がより大切になります。今でも、示談でまとめた方が依頼者にとっても利益になるのに裁判にもっていってしまう弁護士もいますし、最初から勝ち目薄いのにそんな説明も無く訴訟依頼を安易に受けてしまう弁護士もいます。

最近は医療の世界ではセカンドオピニオンを求めるために、何人かの医師に診断してもらう方法が浸透してきましたが、弁護士に依頼する場合も何人か回って決めるべきだと思います。単なる相談で何人か回っても意見は色々なことが多々あります。つまり、弁護士の言う通りに必ずしもならないということなのです。