土曜ドラマ「ジャッジ２ 島の裁判官奮闘記」
私は「ＥＲ」以外のドラマはあまり見ないので、このジャッジも今まで一度も見たことが無かったのですけど、今回は嫡出子（法律婚をしている夫婦間の子）と非嫡出子（いわゆる婚外子）の遺産分割調停の話なので、ちょっと見てみました。
今までにも書いたことがありますが、民法で非嫡出子は法定相続分が嫡出子の半分、と定められています。この差別規定については国連人権委員会からも何度も是正勧告が出ていますし、民法改正案も出ているのですが、相変わらず店ざらし状態でして・・・。
憲法の定める「法の下の平等」に反するかどうかで争われた裁判は、最高裁で法律婚保護を理由に憲法に反しないという判断が出てしまったまま。
ドラマでは法定相続分での分割を要求する嫡出子側と２分の１ずつを主張する非嫡出子側の調停が不調に終わり、審判へ移行。普通は最高裁判例に従うところでしょうが、ドラマの判事補は悩んだ挙句、法の下の平等の理念のもと、双方２分の１ずつという審判を出します。現実にはこの後どうせ上級審で覆されてしまうのでしょうけれどもね。
しかし、制作者の強い意図を感じました。ドラマは影響力あるでしょうし。
