日々の色々-from 2004-

2004年からはてなダイアリーでブログを書いてきました。2018年11月はてなブログに引越し。タイトルも変えました。尚、行政書士は2020年3月末にやめています。

なぜ事実婚?

私は事実婚歴27年目です。


この間、何度「何で事実婚?」と聞かれたことでしょう。


しかし、この問いに対する答えは実はなかなか難しいのです。なぜなら、理由は一つではないし、当初の理由とその後補足されていった理由などがあり、その全てを説明すると実はこれがかなり長い話になってしまうからです。


例えば、事実婚に至る原初的理由は「夫の家の嫁にはなりたくない」です。これは夫に出会う前というか、子どもの頃から思っていたことです。もちろん嫁になりたくない理由は、多くの女性におわかりいただけるのではないかと思います。


次に夫に出会い、夫も「名前は変えたくない」と言うので、それなら道は事実婚しかなかった、と言えばこの辺りがその理由のように思われますが、実はその頃までに私は「戸籍制度」について勉強していて、これが戦前の家制度を引きずったものであり、なおかつ、部落差別や非嫡出子差別を助長するものであることを理解していたので、この戸籍制度に則って婚姻届を出すというのが、耐え難いものになっていました。


そしてまた同時に「何で、結婚を国に届ける必要があるのか?」という疑問も持つようになっています。結婚(はたまた離婚も)は私的なことです。これをわざわざ何で国にお知らせしなければならないのでしょうか。国は国民を管理したいものです。だから届け出ると税金面でお得にして、届出をさせようとしたりします。お得にしないと届け出る人はかなり減るのではないかと思います。


今は殆どの人が疑問無く婚姻届を出すと思いますが、この制度は明治新政府が作った制度です。それまでは庶民の結婚は届け出る必要がありませんでした。制度というのは、長い間続くと誰も疑問を持たなくなりがちです。そしてその制度に合わせない人を非難したりするようになります。制度は恐ろしい。


でも、本当に結婚を国に届ける必要があるのでしょうか。「何で事実婚?」と聞かれたら、「何で法律婚?」と聞き返したいものです。


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