日々の色々-from 2004-

2004年からはてなダイアリーでブログを書いてきました。2018年11月はてなブログに引越し。タイトルも変えました。尚、行政書士は2020年3月末にやめています。

農家の長男の呪縛

少子化時代と言われて久しいですが、都会暮らし、サラリーマン家庭育ちの人にとっては、自分が長男であることや、夫が長男であることはそれほど大きな意味を持たなくなってきていると思います。

しかしながら、地方のそれも農家ではまだまだ人の意識は変わっていません。何しろ先祖代々の土地というものがあります。これを長男は守らなければならないのです。そして、その長男の妻は「嫁」であり、嫁が産む長男は内孫で、大事な跡取りになります。

そういう風に田舎で長男として育った男性も、都会で普通にサラリーマンになったりします。そこで、都会育ちの女性と出会い結婚するとどうなるでしょうか。男性は都会では都会の男性の顔をしています。ところがこれが田舎の親の前では田舎の長男の顔になるのです。

長男の親は長男の結婚相手を「うちの嫁」と思っていますし、そのことを長男は親の前では否定しません。しかし、長男の妻はそうは思っていないのです。

このギャップは年を経るごとに問題になってきます。妻は夫の実家に行くのが苦痛です。嫁は家事をやって当然と思われ、最悪下女扱い。妻は夫に「もう実家には行かない」宣言を下します。一方の夫は、年を取る親を見ると実家に戻らねばと思います。中には定年後は実家に戻って農業をやろうと思う人も。

こうして夫婦の乖離は大きくなり、熟年離婚の原因にもなります。
そうならないためには夫婦のどちらかが何かを諦めないといけないと思います。ただ、価値観の違いはそうそう変わりません。この辺りの擦り合わせこそが結婚では非常に大事なことなのです。