日々の色々-from 2004-

2004年からはてなダイアリーでブログを書いてきました。2018年11月はてなブログに引越し。タイトルも変えました。尚、行政書士は2020年3月末にやめています。

夫婦再生2

今月号の雑誌『サライ』は落語特集でCD付き800円なので、喜んで購入しました。

さて、その中で近世文化研究者の田中優子さんが、「江戸の家族像」というタイトルで、江戸時代の親子・夫婦像を落語を通して書いています。

古典落語に出てくるおかみさんというのはしっかり者で亭主を尻の下に敷いている噺が多い(余談ですが、私は夫に「全くあなたは、落語に出てくるおかみさんみたいだ。」とよく言われます^_^;)のですが、田中さんは

”「男はいいかげんで頼りにならない。私がしっかりしなければ」というのが、江戸時代の女のリアリズムだった。”

”おかみさんは賢く強く、子供は存分にかわいがられ、頼りない男はそれにそっと寄り添う。江戸の家族はそんなふうだった。…中略…現代の奥さんたちは「男は頼るもの」という前提があるので、だらしない夫が許せない。”


と書かれていて、確かになーと思ったのですが、それは、


夫が不倫をして、そこから夫婦としてのやり直しが早いのは、明らかに妻がしっかりしている夫婦なのです。妻はもちろん、最初は怒り狂ったり苦しんだりもするのですが、「まったくこの人は」という感じで妻が主導権を握って相手の女と別れさせたり、後始末をする方が夫婦の絆はしっかりと再び結ばれ、予後が良いのです。


一方で妻が夫を尊敬し、夫を頼ってきた妻は、その裏切りのショックからなかなか立ち直れず、相手の女との後始末も夫任せなので、はっきり決着がついたのかどうかもわからず、また妻が決着をつけたくても、夫が、「自分で終わらせるから口を出すな」などと言うので、自分で決着も着けられず、いつまでも不安に苛まされ、夫婦の間もギクシャクしたままという感じになってしまいがちです。


また、田中さんは”江戸時代の男たちはかわいいし威張らない。そこが今と違う。”と書いています。
そうなるとそういう男を探すか、夫がいて今更探せない人はそういう男に改良するしかありませんね。