再婚と事実婚

再婚にあたって事実婚にしようという方は少なからずいるようです。
一度目の法律婚の離婚で苦しんだ、緩やかな関係でいたい、子どもの名字を変えたくないなど理由は色々あり、時々相談を受けます。

中高年の再婚では、子どもの反対にあって法律婚をせずに内縁関係になるということは昔からありました。その頃には事実婚という言葉も無く、内縁関係になるというのは致し方なくという雰囲気があったと思います。

しかし、事実婚という言葉ができ、そういうカップルが増えたことにより、法律婚ではなく事実婚という結婚形態を選ぼうという人たちが増えてきている反面、「事実婚」という言葉が先行してしまい、事実婚に法律婚のような形式を求める人が出るようになりました。

私のように事実婚という言葉もまだ確立されていない頃から長く事実婚をやっている者からみると、それはまったく矛盾に満ちた話、ということになるのですが、事実婚をしたいという人は応援したい気持ちがありますし、なるべく安心して事実婚生活を送ってほしいと思っています。

でも事実婚には何か書類を整えれば事実婚になる、ということは決してありません。結婚は二人の合意によってなされる契約です。契約は口頭によっても成立します。それを書面化することはその証明という意味があるだけです。

あとは、その契約を周りに知らせて認知させることで立派に事実婚は成立ということになるわけです。結婚式をするもしないも、同居するもしないも自由です。そのあたりを理解していないと、自分が事実婚であるのかどうかもわからないことになると思います。