面談について
今まで色々な方と面談をしてきました。殆どの方が初対面。緊張の面持ちで入って来られます。私も以前は緊張しましたが、最近はそういうこともあまりありません。
部屋に入っていらした瞬間に素人の私でもうつ病とわかる方も少なくないです。お話を伺うと、既にそのように診断が出ている方もいますが、受診していない方も少なからずいて、そのような方には必ずすぐに受診することを勧めています。精神科や心療内科は、最初は行きづらい感じがどうしてもありますが、多くの方は行くことによって楽になるようです。
話をしながら泣かれる方も多いですが、泣くことはかなりのストレス解消になるのは確かで、次の行動への結論も出やすいです。逆に泣かない方(特に多くの男性)の方が苦渋に満ちた表情で痛々しい感じが否めず、考えも堂々巡りに入ってしまいがちです。泣くって大事なんですよ、本当に。
一方で妙に明るい方もいらっしゃいます。
にこやかに暗い話(配偶者の不倫など)をするんです。こういう方がまた危ない。ついつられて私も笑いそうになってしまいますが、こういう方ほど実は重いものを抱え込んでしまっているようです。適度に乗りを合わせつつ、慎重に探りを入れていきます。そうすると、実はすごく辛い状況であることがわかってきたりします。危ない危ない。
私自身は似たような話をたくさん聞いているので、今更驚くようなことは滅多に無いのですが、多くの方は皆初めての経験であり、また、感受性も人それぞれであるため、同じような状況でも各人の精神状態には大きな差があります。決して内容のひどさに比例して精神状態が悪くなるわけではないので、いつもそのあたりの見極めには気をつけるようにしています。なかなか難しいですのですけど。