行政書士になってからの日々の色々

2004年に東京都小金井市に行政書士事務所を開業し、はてなダイアリーで「女性行政書士でもある武石文子の日々雑感」を書いてきました。2018年11月はてなブログに引越ししてタイトルを変えました。事実婚・離婚・不倫・遺言・相続が得意分野です。日本語教師もやっています。

夫婦間の約束は反故にできるか。

 民法(家族の法律は民法の後ろの方に載っています。)の754条に「夫婦間でした契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる。後略」というのがあります。これを素直に読むと、「夫婦間の約束は守らなくてもいい。」と読めます。一般道徳に反していますよね。

 つまり、「今度これあげるよ。」と言ったのに、「やっぱりあげない。」と言っていいということになるわけです。元々は、本気で言ったのか怪しいし、夫婦間で訴訟など起きないように、ということらしいのですが、この条文があっても訴訟になる時は訴訟になりますし、本気かどうか最初から疑うのもおかしな話なのです。

 それで、一応この条文は廃止の方向にあります。(いつ実現するのだかわかりませんが)でもまだこの条文は現在ありますので、それゆえにもめることがあります。例えば、「今度浮気をしたら離婚!離婚の条件は財産分与がこうとか、慰謝料がこうとか・・・」そういう内容で誓約書や契約書を作っても、その約束は反故にできるのではないか、ということです。これは、なかなか微妙です。現在の判例では婚姻関係が破綻していれば、約束は取り消せないことになっています。反対に見ると夫婦円満なら取り消せるということになります。

 ですので、円満でないから契約をする感じで作らなければなりません。そして作るなら公正証書にした方が価値が上がります。某公証人も公正証書にまでして約束したのなら、もし離婚訴訟で揉めることがあってもかなり有利に働くと仰っていました。夫婦間でもきちんと契約しておくことがやはり大事ということになるかと思います。