慰謝料とは
前回の続きで、何となくわかっていそうで実はよく理解されていない、法律についての話を書きます。
「慰謝料」というのは、日常的によく見る言葉だと思うのですが、実はこれがまた相手にお金を払わせることなら、何でも慰謝料と思っている方が結構います。実は、慰謝料というのは、「精神的損害」に対して支払われる損害賠償金を指すのです。
ですので、相手のせいで怪我をした場合、その治療費や仕事に行けなかったために得られなかった収入分の金額といったものは慰謝料ではありません。それらは財産的損害だからです。(慰謝料とは別に払ってもらいます)
怪我のショックで受けた精神的損害に対して償ってもらうのが、慰謝料になるわけです。しかし、精神的損害って、どうやって計算するのでしょうか。それは裁判なら、裁判官の自由な評価によります。(実際はそれまでの判例を参考に、でしょうが)
それなら示談ならどうやって決めるかといいますと、基本的には双方納得すれば幾らでもよいのですが、判例よりは若干高目な感じで妥結されることが多いです。(勿論、判例よりも低くても構いません。)